はじめに総括
特記事項
2023年度の株式会社オリエンタルランドは、全体的に業績が大幅に改善し、特に売上高、営業利益、純利益が前年同期比で約28.1%、49.4%、48.9%の増加を記録しました。これは、東京ディズニーリゾートの40周年イベントが好調であったことが寄与しています。
2023年度の総括
株式会社オリエンタルランドは、2023年度において以下のような財務状況を示しました。
- 資産: 総資産は1,028,917百万円で、前年から109,617百万円増加しました。
- 負債: 負債合計は1,075,368百万円で、前年から108,473百万円増加しました。
- 純資産: 純資産は253,549百万円で、前年から14,025百万円増加しました。
これにより、流動比率は143.8%、自己資本比率は67.9%と、短期および長期の支払い能力が改善しています。
来年度以降の事業計画
株式会社オリエンタルランドは、今後もテーマパーク事業を中心に成長を続ける方針です。特に、以下の点が重要な事業計画として挙げられます。
- 新規アトラクションの導入: 東京ディズニーリゾートの40周年を契機に、新たなアトラクションやイベントを導入し、集客を強化する計画です。
- ホテル事業の拡充: ホテル事業も成長しており、宿泊施設の増設やサービスの向上を図ることで、収益の多様化を目指します。
- デジタル化の推進: 顧客体験の向上を図るため、デジタル技術を活用したサービスの導入を進める計画です。
今後の動向予測
今後の動向については、以下のような予測が立てられます。
- 業績のさらなる改善: 売上高や利益の増加が続くと予測され、特にテーマパーク事業の成長が期待されます。
- 配当政策の安定化: 配当金は新型コロナウイルス感染症流行前の水準に戻すことを目指しており、将来的には配当性向の改善が期待されます。
- リスク管理の強化: 自然災害や感染症、経済環境の変化に対するリスク管理を強化し、持続可能な成長を目指す方針です。
結論
株式会社オリエンタルランドは、2023年度において顕著な業績改善を達成し、今後もテーマパーク事業を中心に成長を続ける見込みです。
財務データの詳細
1. 資産
年度 | 総資産 (百万円) |
---|---|
2024年3月31日 | 1,028,917 |
2023年3月31日 | 919,300 |
トレンド: 資産は前年度から109,617百万円増加しています。
2. 負債
年度 | 負債合計 (百万円) |
---|---|
2024年3月31日 | 1,075,368 |
2023年3月31日 | 966,895 |
トレンド: 負債は前年度から108,473百万円増加しています。
3. 純資産
年度 | 純資産 (百万円) |
---|---|
2024年3月31日 | 253,549 |
2023年3月31日 | 239,524 |
トレンド: 純資産は前年度から14,025百万円増加しています。
まとめ
- 資産: 増加傾向にあり、109,617百万円の増加。
- 負債: 増加しており、108,473百万円の増加。
- 純資産: 増加しており、14,025百万円の増加。
流動比率と自己資本比率の計算
1. 財務データの抽出
項目 | 金額 (百万円) |
---|---|
流動負債合計 | 384,721 |
固定負債合計 | 420,493 |
純資産合計 | 886,794 |
資産合計 | 1,307,288 |
2. 比率の計算
流動比率: 約143.8%
自己資本比率: 約67.9%
3. 過去の数値との比較
年度 | 流動比率 | 自己資本比率 |
---|---|---|
2023年度 | 143.8% | 67.9% |
2022年度 | 113.5% | 66.9% |
結論
株式会社オリエンタルランドは、流動比率と自己資本比率の両方が改善しており、短期および長期の支払い能力が向上しています。
業績のトレンド分析
売上高、営業利益、純利益
項目 | 2022年度 (百万円) | 2023年度 (百万円) |
---|---|---|
売上高 | 483,123 | 618,493 |
営業利益 | 93,394 | 139,511 |
純利益 | 80,734 | 120,225 |
トレンド分析
- 売上高: 約28.1%の増加
- 営業利益: 約49.4%の増加
- 純利益: 約48.9%の増加
営業利益率と純利益率の計算
1. 営業利益率の計算
営業利益率: 約26.56%
2. 純利益率の計算
純利益率: 約19.43%
3. 過去の数値との比較
年度 | 営業利益率 | 純利益率 |
---|---|---|
2022年度 | 19.36% | 16.69% |
2023年度 | 26.56% | 19.43% |
結論
株式会社オリエンタルランドは、営業利益率と純利益率が共に改善しており、収益性が向上していることが確認されます。
営業活動によるキャッシュフローの確認
営業活動によるキャッシュフローの計算
前連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローの概算: 約131,573百万円
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローの概算: 約178,423百万円
セグメント別収益状況
1. セグメント別売上高と利益
セグメント | 2022年度 売上高 (百万円) | 2023年度 売上高 (百万円) |
---|---|---|
テーマパーク | 405,638 | 524,638 |
ホテル | 74,517 | 89,306 |
その他 | 17,434 | 20,407 |
2. 事業ポートフォリオのバランス
テーマパークが最も大きな売上高と利益を上げており、全体の成長を牽引しています。
リスク要因
- 戦略リスク
- 運営リスク
配当履歴と配当政策
年度 | 配当金 (円) |
---|---|
2022年度 | 15.00 |
2023年度 | 5.0 |
2024年度 | 8.0 |
結論
株式会社オリエンタルランドは、安定した配当政策を持ちつつも、最近の配当金は減少傾向にあります。将来的には配当金を新型コロナウイルス感染症流行前の水準に戻すことを目指しています。