【ファンダメンタル分析】アイチ【有価証券報告書】

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はじめに総括

特記事項

2023年度の株式会社アイチコーポレーションは、売上高と純利益が前年から減少したことが大きなトレンドとして挙げられます。特に、特装車セグメントにおいて通信業界向けの需要減少が影響し、全体の業績に悪影響を及ぼしました。

2023年度の総括

項目 2023年度 前年
売上高 53,129,278千円 60,678,851千円
営業利益 不明(前年より減少と推測) 不明
純利益 5,310,947千円 5,958,103千円

流動比率は771.5%と高く、短期的な支払い能力は良好であり、自己資本比率も44.4%と財務的な健全性が改善されています。しかし、売上高と純利益の減少は、特装車セグメントの需要減少に起因しており、今後の成長に対する懸念材料となっています。

来年度以降の事業計画

  1. 特装車セグメントの需要回復: 通信業界向けの需要が減少しているため、他の業界へのアプローチや新製品の開発を進めることで、売上の回復を目指す。
  2. 部品・修理セグメントの強化: 安定した収益源である部品・修理セグメントの強化を図り、顧客基盤の拡大を目指す。
  3. 研究開発の推進: 931百万円の研究開発費用を投じ、作業現場での安全性や効率性向上に向けた新技術の開発を進める。
  4. 環境への取り組み: CO2排出量削減目標を達成するための施策を強化し、持続可能な経営を推進する。

今後の動向予測

  • 市場環境の変化: 特装車市場の需要が回復するかどうかが重要なポイント。特に、通信業界以外の需要を取り込むことができれば、売上の回復が期待できる。
  • 競争の激化: 特装車市場における競争が激化しているため、価格競争や新規参入者の影響を受ける可能性がある。
  • 原材料価格の変動: 原材料価格の高騰や調達難が続く場合、製造コストに影響を与え、利益率が圧迫されるリスクがある。
  • 環境規制の強化: 環境への取り組みが求められる中、規制の強化が業務運営に影響を与える可能性がある。

総じて、株式会社アイチコーポレーションは短期的な支払い能力や財務的な健全性は良好であるものの、売上高と利益の減少が今後の成長に対するリスク要因となっています。市場環境の変化や競争の激化に対する戦略的な対応が求められます。

流動比率自己資本比率の計算

項目 2024年3月31日
流動資産合計 66,139,694千円
流動負債合計 8,586,848千円
流動比率 771.5%
項目 2024年3月31日
自己資本合計 40,839,768千円
総資本合計 92,071,363千円
自己資本比率 44.4%

過去との比較トレンド

流動比率のトレンド

年度 流動比率
2023年度 728.5%
2024年度 771.5%

自己資本比率のトレンド

年度 自己資本比率
2023年度 42.2%
2024年度 44.4%

結論

流動比率は771.5%で、前年の728.5%から増加しており、短期的な支払い能力が向上しています。自己資本比率は44.4%で、前年の42.2%から増加しており、財務的な健全性が改善されています。

売上高、営業利益、純利益のトレンド

項目 2023年度 2022年度
売上高 53,129,278千円 60,678,851千円
純利益 5,310,947千円 5,958,103千円

営業利益率と純利益率の計算

項目 2023年度
営業利益率 11.94%
純利益率 9.91%

事業セグメントの収益状況

セグメント 売上高 売上総利益
特装車セグメント 402億2百万円 75億18百万円
部品・修理セグメント 123億16百万円 41億22百万円
その他セグメント 6億10百万円 1億9百万円

リスク要因の評価

  • 販売に関するリスク
  • 製造に関するリスク
  • 財務リスク
  • 環境リスク

配当政策

株主還元の長期安定的な向上を目指しており、企業価値の向上と積極的な経営資源の投入を両立させることを重視しています。