【ファンダメンタル分析】ジェイリース【有価証券報告書】

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はじめに総括

特記事項

2023年度において、ジェイリース株式会社は売上高、営業利益、純利益のすべてにおいて前年同期比で増加を見せており、特に売上高の増加率が約20.6%と顕著であったことが大きなトレンドとして挙げられます。

2023年度の総括

項目 金額(千円) 前年同期比
売上高 13,220,921 約20.6%増
営業利益 10,614,011 約16.7%増
純利益 1,789,680 約7.3%増

これらの数値から、同社は堅調な成長を遂げており、特に売上高の増加が顕著であることがわかります。営業利益率は約19.7%、純利益率は約13.5%であり、いずれも前年に比べて減少していますが、全体的な成長を示しています。

来年度以降の事業計画

  1. 新規事業の展開: 家賃債務保証業務を中心に、医療費保証サービスや養育費保証サービスなどの新たなサービスを展開し、収益基盤の多様化を図ります。
  2. 海外展開: 海外市場への進出を視野に入れ、国際的なビジネスチャンスを模索します。
  3. デジタル化の推進: IT関連事業を強化し、業務効率化や顧客サービスの向上を目指します。
  4. 人材育成: 優秀な人材の確保と育成に注力し、企業の成長を支える基盤を強化します。

今後の動向予測

  • 市場の拡大: 家賃債務保証業務は、コロナ禍以降の需要増加が期待されており、今後も市場が拡大する可能性があります。
  • 競争環境の変化: 競合他社との競争が激化する中で、価格競争や新サービスの導入が求められるでしょう。
  • リスク管理の重要性: 市場リスクや信用リスクが依然として存在するため、リスク管理体制の強化が求められます。
  • 配当政策の維持: 株主還元を重視する姿勢は今後も続くと予想され、安定した配当政策が維持されるでしょう。

結論

ジェイリース株式会社は、2023年度において堅調な成長を遂げ、今後も新規事業の展開や海外進出を通じてさらなる成長を目指しています。市場環境や競争状況に応じた柔軟な戦略が求められる中で、リスク管理や人材育成に注力し、持続可能な成長を実現することが期待されます。

営業利益率と純利益率の計算

以下に、ジェイリース株式会社の2023年度の有価証券報告書から抽出した売上高、営業利益、純利益の数値を示し、過去との比較を行います。

売上高

年度 売上高(千円)
連結会計年度 (2022年) 10,960,937
連結会計年度 (2023年) 13,220,921

営業利益

営業利益は以下の計算式で求めます。

営業利益 = 売上高 - 売上原価 - 販売費及び一般管理費

純利益

純利益は以下の計算式で求めます。

純利益 = 税引前当期純利益 - (法人税 + 住民税 + 事業税など) + 法人税等調整額

トレンドの比較

項目 連結会計年度(千円) 連結会計年度(千円) 増加額 増加率
売上高 10,960,937 13,220,921 2,259,984 約20.6%
営業利益 9,090,485 10,614,011 1,523,526 約16.7%
純利益 1,667,370 1,789,680 122,310 約7.3%

結論

ジェイリース株式会社は、2023年度において売上高、営業利益、純利益のすべてにおいて前年同期比で増加を見せており、特に売上高の増加率が顕著です。これは、同社の事業が順調に成長していることを示唆しています。

営業活動によるキャッシュフローの評価

営業活動によるキャッシュフローの生成能力は、顧客との契約から生じる収益や、未収保証料、未収手数料などの営業債権の回収状況に依存しています。

新規事業について

ジェイリース株式会社は、家賃債務保証業務等で培ったノウハウを活かし、関連・周辺事業及び海外への展開を図る方針を持っています。

リスク要因の評価

  • 市場リスク: 賃貸不動産市場の動向に影響される可能性があります。
  • 競合リスク: 競争が激化しており、他社の新商品やサービス、価格競争により優位性が失われる可能性があります。
  • 法的規制リスク: 新たな法規制が導入された場合、影響を受ける可能性があります。
  • 人財の確保・育成リスク: 優秀な人財の流出や計画通りの確保・育成ができない場合、影響を与える可能性があります。
  • 信用リスク: 賃借人の家賃不払い等による代位弁済の増加が懸念されます。
  • 資金の流動性リスク: 経済状況の急激な悪化により影響を受ける可能性があります。
  • M&Aリスク: 企業買収や資本提携によるリスクがあります。
  • システムリスク、災害リスク: 情報システムの障害や自然災害による影響が考えられます。

結論

これらのリスク要因は、企業の財政状態、経営成績、キャッシュ・フローに影響を与える可能性があるため、注意深く管理する必要があります。

配当履歴と配当政策

年度 中間配当額(円) 期末配当額(円) 年間配当額(円)
2022年度 25.0 25.0 50.0
2023年度 35.0 22.5 57.5

将来の配当予想

2024年度の配当予想は以下の通りです。

  • 中間配当額: 35.0円
  • 期末配当額: 22.5円
  • 年間配当額: 57.5円

結論

ジェイリース株式会社は、安定した配当政策を維持しつつ、株主還元を重視している企業です。配当額は増加傾向にあり、将来的な成長を見据えた配当政策が採用されています。