【ファンダメンタル分析】東亜建設工業【有価証券報告書】
はじめに総括
特記事項
当期の財務情報において、資産、負債、純資産の全てが前年に比べて増加しており、特に資産の増加が顕著であることが確認されました。これにより、企業の財務健全性が改善されていると考えられます。
当期の総括
2024年3月31日現在、東亜建設工業株式会社の総資産は272,936百万円で、前年の226,928百万円から46,008百万円の増加を示しました。これは主に大型工事の増加による受取手形・完成工事未収入金や未成工事支出金の増加、保有株式の時価上昇が寄与しています。
負債も前年から38,668百万円増加し、176,235百万円となりましたが、純資産は96,700百万円に達し、7,339百万円の増加を示しています。自己資本比率は35.0%で、前年度比で4.1ポイント減少しましたが、ROE(自己資本利益率)は11.4%と5.9ポイント増加しており、企業の収益性が向上していることを示しています。
流動比率は622.5%と前年の500.5%から大幅に改善されており、短期的な支払い能力が向上しています。
来年度以降の事業計画
- 大型プロジェクトの獲得: 国内外での大型工事の受注を目指し、特に東南アジアやアフリカ・南アジアにおける海上土木工事に注力します。
- ESG経営の推進: 環境配慮型の建設事業を強化し、温室効果ガスの削減目標を設定しています。2030年度までにScope 1+2で25%以上の削減を目指し、2050年度には実質排出ゼロを目指します。
- 人材育成と多様性の推進: 人材の確保と育成に注力し、2030年度までに女性総合職200人以上、外国人総合職40人以上を雇用することを目指します。
今後の動向予測
- 市場の成長: 国内外の建設市場は、インフラ投資の増加や環境配慮型の需要拡大により成長が期待されます。特に、再生可能エネルギー関連のプロジェクトが増加する可能性があります。
- リスク管理の強化: 建設資材価格の変動や施工品質リスクに対する管理が重要となり、企業はこれらのリスクに対する戦略的な対応を強化する必要があります。
- 収益性の向上: ROEの向上が示すように、企業の収益性は改善傾向にあり、今後も効率的な経営が続くことが期待されます。
結論
東亜建設工業株式会社は、財務状況の改善とともに、持続可能な成長を目指す戦略を展開しています。市場環境の変化に柔軟に対応し、リスク管理を強化することで、今後の成長が期待されます。
財務情報
| 項目 | 当事業年度末 (2024年3月31日) | 前事業年度末 (2023年3月31日) | 増加額 |
|---|---|---|---|
| 資産 | 272,936百万円 | 226,928百万円 | 46,008百万円 |
| 負債 | 176,235百万円 | 137,567百万円 | 38,668百万円 |
| 純資産 | 96,700百万円 | 89,361百万円 | 7,339百万円 |
トレンド分析
資産、負債、純資産の全てが前年に比べて増加しており、特に資産の増加が顕著です。負債の増加も見られますが、純資産の増加により、企業の財務健全性は改善されていると考えられます。
流動比率の計算
流動比率は、流動資産を流動負債で割った比率で、短期的な支払い能力を示します。
流動資産
流動負債
- 短期借入金: 25,618百万円
- その他の流動負債: 4,776百万円
- 合計流動負債: 30,394百万円
流動比率
流動比率 = (流動資産 / 流動負債) × 100 = (189,049 / 30,394) × 100 ≈ 622.5%
自己資本比率の計算
自己資本比率は、自己資本を総資本で割った比率で、企業の財務的安定性を示します。
自己資本
自己資本(純資産合計): 96,700百万円
総資本
総資本 = 自己資本 + 負債合計 = 96,700 + 176,235 = 272,935百万円
自己資本比率
自己資本比率 = (自己資本 / 総資本) × 100 = (96,700 / 272,935) × 100 ≈ 35.4%
過去との比較トレンド
流動比率は前年から122%の増加が見られ、短期的な支払い能力が向上しています。
まとめ
資産、負債、純資産の全てが前年に比べて増加しており、特に資産の増加が顕著です。負債の増加も見られますが、純資産の増加により、企業の財務健全性は改善されていると考えられます。