【ファンダメンタル分析】ベルーナ【有価証券報告書】
はじめに総括
特記事項
2023年度の株式会社ベルーナは、アパレル・雑貨事業の売上高が前年同期比で15.9%減少し、セグメント損失を計上するなど、特にこのセグメントにおいて大きなトレンドの変動が見られました。全体として、売上高、営業利益、純利益が前年同期比で減少しており、特に純利益の減少率が21.3%と大きいことが目立ちます。
2023年度の総括
株式会社ベルーナは、2023年度において以下のような財務状況を示しました。
- 資産の増加: 資産合計は252,625百万円で前年から増加。流動資産が122,664百万円(前年度: 115,000百万円)に増加し、短期的な資金繰りが改善。
- 負債の安定性: 負債合計は223,742百万円でほぼ横ばい。流動負債は64,587百万円(前年度: 59,206百万円)に増加したが、固定負債は159,155百万円(前年度: 164,509百万円)に減少。
- 純資産の減少: 株主資本は108,663百万円(前年度: 112,545百万円)に減少。利益剰余金の減少や自己株式の取得が影響。
- 利益の減少: 売上高は208,298百万円(前年: 212,000百万円)、営業利益は9,787百万円(前年: 11,188百万円)、純利益は5,839百万円(前年: 7,410百万円)と、いずれも前年同期比で減少。
来年度以降の事業計画
- アパレル・雑貨事業の再構築: 売上高の減少が顕著なため、商品ラインナップの見直しやコスト管理の強化が必要です。
- プロパティ事業の拡大: 売上高が54.4%増加し、利益が203.2%増加したプロパティ事業をさらに強化し、成長を持続させる戦略が重要です。
- データベース活用事業の強化: 売上高が6.2%増加しているため、デジタルマーケティングやデータ分析を活用した新たなビジネスモデルの構築が期待されます。
- コスト削減と効率化: 原材料費の高騰に対処するため、サプライチェーンの見直しや効率化を図る必要があります。
今後の動向予測
- 短期的なリスク: アパレル・雑貨事業の回復が見込まれない場合、全体の業績に影響を及ぼす可能性があります。
- 中長期的な成長: プロパティ事業やデータベース活用事業の成長が続く限り、全体の業績は改善する可能性があります。
結論
株式会社ベルーナは、2023年度において厳しい業績を経験しましたが、特にアパレル・雑貨事業の再構築と成長セグメントの強化が今後の成長に向けた鍵となります。
1. 財務諸表の概要
資産
| 項目 | 金額 (百万円) | 前年度 (百万円) |
|---|---|---|
| 流動資産合計 | 122,664 | 115,000 |
| 固定資産合計 | 129,961 | 129,495 |
| 資産合計 | 252,625 | 245,495 |
負債
| 項目 | 金額 (百万円) | 前年度 (百万円) |
|---|---|---|
| 流動負債合計 | 64,587 | 59,206 |
| 固定負債合計 | 159,155 | 164,509 |
| 負債合計 | 223,742 | 223,715 |
純資産
| 項目 | 金額 (百万円) | 前年度 (百万円) |
|---|---|---|
| 株主資本合計 | 108,663 | 112,545 |
| その他の包括利益累計額 | 1,702 | 1,702 |
| 非支配株主持分 | 1,539 | 1,539 |
| 純資産合計 | 28,883 | 21,780 |
2. 財務健全性の評価
- 資産の増加: 資産合計は前年より増加しており、特に流動資産が増加しています。
- 負債の安定性: 負債合計はほぼ横ばいであり、流動負債は増加していますが、固定負債は減少しています。
- 純資産の減少: 株主資本が減少している点は注意が必要です。
3. 過去との比較トレンド
- 資産: 資産は前年から増加しており、成長傾向にあります。
- 負債: 負債は安定しており、特に固定負債の減少は良好な兆候です。
- 純資産: 純資産は前年から減少しており、株主への利益還元や資本政策の見直しが必要かもしれません。
結論
株式会社ベルーナは、資産の増加と負債の安定性を維持しているものの、純資産の減少が懸念されます。今後の成長戦略や資本政策の見直しが求められるでしょう。
流動比率、自己資本比率の計算
1. 流動比率の計算
流動比率は、流動資産を流動負債で割った比率で、短期的な支払い能力を示します。
流動資産: 300,691百万円
流動負債: 285,592百万円
流動比率 = (流動資産 / 流動負債) × 100 = (300,691 / 285,592) × 100 ≈ 105.3%
2. 自己資本比率の計算
自己資本比率は、自己資本を総資本で割った比率で、企業の財務的安定性を示します。
自己資本: 153,890百万円
総資本: 流動負債 + 自己資本 = 285,592 + 153,890 = 439,482百万円
自己資本比率 = (自己資本 / 総資本) × 100 = (153,890 / 439,482) × 100 ≈ 35.0%
3. 過去との比較トレンド
- 流動比率: 流動資産が増加し、流動負債が減少した場合、流動比率は改善される傾向にあります。
- 自己資本比率: 自己資本が増加し、総資本がそれに対して適切に増加していない場合、自己資本比率は改善される傾向にあります。
まとめ
売上高、営業利益、純利益のトレンド
売上高
当連結会計年度 (2023年4月1日 - 2024年3月31日): 208,298百万円
前連結会計年度 (2022年4月1日 - 2023年3月31日): 212,000百万円(前年同期比1.9%減)
営業利益
当連結会計年度: 9,787百万円
前連結会計年度: 11,188百万円(前年同期比12.7%減)
純利益
当連結会計年度: 5,839百万円
前連結会計年度: 7,410百万円(前年同期比21.3%減)
トレンド分析
- 売上高: 売上高は前年同期比で1.9%減少しています。
- 営業利益: 営業利益は前年同期比で12.7%減少しました。
- 純利益: 純利益は前年同期比で21.3%減少しました。
営業利益率と純利益率の計算
1. 営業利益率の計算
営業利益率は、営業利益を売上高で割ったものです。
2023年度: 営業利益率 = (9,787 / 208,298) × 100 = 4.69%
2022年度: 営業利益率 = (11,217 / 212,376) × 100 = 5.28%
営業利益率のトレンド
営業利益率は減少しています(0.59ポイントの減少)。
2. 純利益率の計算
純利益率は、当期純利益を売上高で割ったものです。
2023年度: 純利益率 = (5,839 / 208,298) × 100 = 2.80%
2022年度: 純利益率 = (7,410 / 212,376) × 100 = 3.49%
純利益率のトレンド
純利益率も減少しています(0.69ポイントの減少)。
まとめ
両方の利益率が前年に比べて減少しており、収益性が低下していることが示されています。
営業活動によるキャッシュフローの状況
営業活動による資金の増加: 12,770百万円(前年同期は8,241百万円の増加)
主な増加要因
主な減少要因
評価
営業活動によるキャッシュフローは前年同期比で増加しており、企業の事業活動が現金を生成していることが示されています。
各事業セグメントの収益状況
1. 各セグメントの売上高と利益
| 事業セグメント | 売上高 (百万円) | セグメント利益 (百万円) |
|---|---|---|
| アパレル・雑貨事業 | 74,251 | -2,992 |
| 化粧品健康食品事業 | 14,718 | 926 |
| グルメ事業 | 32,438 | 1,091 |
| ナース関連事業 | 12,975 | 481 |
| データベース活用事業 | 16,725 | 5,150 |
| 呉服関連事業 | 23,248 | 1,357 |
| プロパティ事業 | 30,851 | 4,143 |
| その他の事業 | 3,833 | -152 |
2. 成長セグメントとリスクの高いセグメント
- 成長セグメント: プロパティ事業、データベース活用事業
- リスクの高いセグメント: アパレル・雑貨事業、ナース関連事業
3. 事業ポートフォリオのバランス評価
成長性とリスク管理のバランスを取る必要があります。
4. 過去との比較トレンド
各セグメントの業績を分析することで、成長セグメントやリスクの高いセグメントを特定し、事業ポートフォリオのバランスを評価することができます。
新規に参入した事業セグメント
新規に参入した事業セグメントに関する具体的な記載はありません。
リスク要因の確認と評価
- 気候及び季節要因によるリスク
- 自然災害等に関するリスク
- 生産国の政治情勢及び経済状況等の変化によるリスク
- 原材料市況等の変動によるリスク
- 為替リスク
- 個人情報漏洩に関するリスク
- システムリスク
- 不動産市況の動向
- 財務に関するリスク
- M&Aに関するリスク
- 有形固定資産減損のリスク
- お客様の嗜好の変化に伴うリスク
- 感染症発生に伴うリスク
経営成績の状況
新型コロナウイルス感染症の収束により、国内の外出需要や円安を背景としたインバウンド需要が回復し、消費活動が活発化しています。
将来の業績予測と中期計画
アパレル・雑貨事業の回復が鍵となります。
結論
株式会社ベルーナは、経済環境の変化に応じた柔軟な戦略を持つことが求められます。
キャッシュ・フローの状況
営業活動による資金の増加: 12,770百万円
配当履歴と配当政策
配当金の支払額は1,958百万円です。
配当性向の計算
配当性向 = (配当金 / 当期純利益) × 100 = (1,958 / 5,839) × 100 ≈ 33.5%
まとめ
株式会社ベルーナの2023年度の配当金支払額は1,958百万円で、配当性向は約33.5%です。